肝硬変
2021-05-27
慢性肝疾患のほぼすべての病態において、炎症の遷延や進行がみられると肝臓が硬くなってきて、肝硬変に状態になります。肝臓の機能が減弱し、黄疸が出現したり、解毒作用が低下した結果血中のアンモニアが上昇し昏睡状態になる肝性脳症といった合併症、肝臓に血流が流れにくくなりその血液が通常は流れない食道の付け根に回り静脈瘤といった静脈のこぶが出来ることが知られています。腹水や下腿浮腫といったむくみがみられると、塩分制限や利尿剤などでの管理が必要となります。こうした病態では、静脈瘤などの出血や、免疫能が低下し感染が起きやすい状況があります。出血や感染で、肝機能が悪化するケースが多く、致命的な肝不全に陥ることもあります。また、肝硬変になることは、肝がん発症のリスクが高まります。

いかに正確に肝硬変を診断するかも重要ですが、肝硬変重症度を判定するChild-Pugh分類は、一般診療で使われるマーカーではなく、ASTやALTといった通常の肝機能検査では肝細胞自体が荒廃している結果異常値を示さないケースが多いことが問題です。

そこで、当クリニックでは、最先端機器であるFibroscanを使って測定することで、肝硬変を正確に診断したり、また肝硬変に移行しやすい状況なのかその進行具合も適切に判断することが可能です。