原発性胆汁性胆管炎(Primary Biliary Cholangitis:PBC)
2021-05-27
肝臓は胆汁という消化液をつくる働きがあります。胆汁は肝臓の中の肝細胞という細胞によってつくられたあと、胆管を通り、いったん胆嚢で蓄えられた後十二指腸に流れこみます。その胆汁の通り道である胆管が壊れる病気です。男女比は約1:4で中年以降の女性に多いといわれています。血中の抗ミトコンドリアM2抗体という自己抗体が検出されることが特徴です。涙や唾液が出にくくなり、口や眼が乾燥するシェ-グレン症候群(15%程度)、関節リウマチ(5%程度)、慢性甲状腺炎が合併するとされており、これら他の自己免疫疾患の症状が目立つ場合もあります。黄疸やかゆみなどがPBCの症状でみられますが、症状がないことも多いです。治療薬としては、ウルソデオキシコ-ル酸という胆汁の流れを促進するお薬や、脂質異常症薬であるベザフィブラートが使われます。
